自宅のピアノの上から水滴がポタポタと降ってくる雨漏りは、よほど古いお家に住んでいるのでなければ予想外の出来事ですよね。
でも、雨が多い季節や台風や地震、ときにはアパートやマンションの上の階の人によって突然雨漏りが発生してしまう場合もあり、それが偶然にもピアノの置き場所だったということも考えられます。
ここでは、そんな雨漏りの被害を受けたピアノを処分したい場合にどうすればいいのかを説明していきます。
◆ピアノの買取・処分先探しに一括査定◆
雨漏りを受けたピアノを処分する場合、雨水がピアノにかかったことで壊れてしまっていることも多いでしょう。
ピアノの故障の仕方によっては修理によって直せる場合もありますが、今後もう使わない予定のピアノや雨漏りの被害が大きい場合は、ピアノを買取りであったり無料や費用を出してでも引き取ってもらいたいと考える場合もあります。
雨漏りによるピアノの故障の種類としては、水が鍵盤付近にかかったせいで鍵盤の動きが重くなったり動かなくなってしまうことが多いです。
これは、鍵盤の下にあるフェルトや木の鍵盤自体が膨張することで、中で隣の部品と引っかかるために起こります。
また、鍵盤の動きには問題はないけれど、水のかかった部分だけピアノの音が変わってしまうこともあります。
これも同じように、フェルトや木材が湿ったために起こることが多いです。
上の写真はピアノの中の写真です。赤く囲ったピアノの弦を叩くためのハンマーの部分などには多くのフェルトが使われているため、水がかかればすべて膨張しますし、木材もピアノの内側は塗装がされていないので水を吸ってしまいます。
また、オプションとして消音機能や自動演奏機能のついたピアノが水で濡れた場合は、それらの機能が使用できなくなっていることもあります。
でも、通電するか確かめようとそのまま電源を入れないようにしてください。
配線部分に水分が付着していると、発煙や発火の恐れがあるので大変危険です。
ここまでは故障について説明してきましたが、雨漏りに遭ったピアノの「買取り」についてはどんな影響があるでしょうか?
まず、ピアノはメーカーや製造時期などからおおまかな買取り金額が決まってくるので、その金額からどう変わるかを見ていくことにします。
鍵盤の動きやピアノの音に問題のある場合、その被害の範囲の広さがポイントになります。
ピアノ鍵盤の2、3本だけであれば簡単に修理することができるため、若干の値下がりで買取りが可能なことが多いです。
逆に、被害に遭った鍵盤の数が多い場合や鍵盤やピアノの上のふたのすき間などから大量の水が入り込んでしまった場合は、直すにはコストがかかり修理も大変なので、業者もお金を払って買取りをしてくれることは少なくなってしまいます。
実際に、雨漏りではないですが洪水などによって浸水してしまったピアノは買取り不可としている業者も多く、ひどい雨漏りの被害の場合はこれと同じような対応となるようです。
また、ピアノの動作には問題なくても、水のしみでも価格が下がってしまいます。
これは見た目の問題もありますが、水を吸った木材はピアノ全体の音色にも影響を与えることが多いためです。
また、消音装置や自動演奏装置のついたピアノは、上で触れたように一度濡れてしまった場合に機能が故障してしまっている場合、買取り金額が大幅にダウンすることがあります。
機械を取り外すのにも費用がかかるため、通常の金額よりも値下がりしてしまうんです。
なお、装置が故障していないかどうかは、買取業者のほかにピアノ販売店などに問い合わせて確認してもらうようにしてください。
【関連ページ】
消音装置のついたピアノの買取りについて
「消音機能の装置がついたピアノは買取り価格が高くなる?」
自動演奏装置のついたピアノの買取りについて
「自動演奏機能付きのピアノは売れる? 要チェックな注意点も」
ピアノを買い取ってもらうのは通常ではピアノ専門の買取業者がおすすめですが、今回は少し難しい部分があります。
先ほども少し触れましたが、買取業者がピアノを専門としていても、ひどい雨漏りの被害を受けたピアノは買取り自体をお断りしているところがあるからです。
とはいえ、ピアノの引き取りであれば、無料や引き取り費用を負担して行ってくれるところも多いです。
調べたところ、ピアノは多くの地方自治体では粗大ゴミとしての処分ができず、ピアノを専門としない廃棄業者は有料での引き取りも高額(数万円)となっていました。
そのため買取りとはならない場合でも、ピアノを処分するには金額的にも比較的負担の少ないピアノの買取業者に引き取りをお願いするのがベストだと思います。
買取業者への連絡は、電話やサイトの見積りフォームから入力することで行うのが一般的です。
少しでもお金になる可能性がありそうなら、サイトのフォームから見積り依頼をするのがおすすめです。
もしも買取り金額がつかない場合に引き取りをお願いしたいのなら、備考欄に引き取りの場合の金額も知りたいと入力しておくといいですよ。
【関連ページ】
ピアノの処分方法の種類とかかる費用について
「ピアノを処分するなら? 捨てる以外に買取りも候補に入れる!」
見積りを依頼するのは、1か所の業者だけでなく複数にお願いをするようにしてください。
水濡れのあったピアノはただでさえ値段が付きにくくなっているので、ピアノの状態をよく考慮して高値をつけてくれる買取業者を見つけるためには多くの業者に確認する必要があります。
どうしてもという場合でも、見積りは少なくとも3件は確認してください。
そして、見積りの依頼の際には正確にピアノの状態を伝えましょう。
誤った情報を元に見積りを作成されてしまうと、いざピアノの引き渡しとなった時に伝えられていた内容と違う場合はその場で査定金額が変更されてしまいます。
ピアノの製造番号など、見積りの依頼の際に必要となる情報もしっかりと確認して間違いのないように伝えてくださいね。
ピアノの査定のための必要項目について分からない場合は、「【5分で完了!】 ピアノの買取り査定に必要な項目のチェック方法」のページをご覧ください。
先ほど、見積りを依頼するのは少なくとも3件と言いましたが、それでも自分でピアノの買取業者を探すのは手がかかるものです。
そんなときに便利なのが、ピアノ買取の「無料一括査定」サービス。
これは、一度の見積りの依頼で複数の買取業者から返事がもらえるというものです。
こちらも電話と専用フォームから依頼が可能なので、都合のよい方法で頼むことができます。
自分ではなかなか見つからない買取業者からも査定が届く場合もあるので、試しに利用してみるとよいと思います。
※一括査定サービスについて、くわしくは「【初めてでも安心】 無料一括査定でピアノの買取金額を簡単に比較!」もご覧ください。
雨漏り被害を受けたピアノは、忘れがちですが保険の対象になる場合もあります。
保険の内容をピアノの処分をする前に確認しておくほうが、手続きがスムーズに進むと思います。
保険の種類としては、自然災害(ひょうやあられ、台風による暴風、雪の重みなど)なら火災保険、そうでないなら動産保険がピアノの被害に対応していることも多いです。
保険の種類や商品によって細かなルールが異なるため、契約しているものの内容を一度確認してみてください。
分からないことがあれば、保険会社や保証サービス元に問い合わせるといいですよ。
雨漏りを受けたピアノが買取りや引き取りをお願いしてから実際に家から引き取られるまでは、買取業者によって数日から一週間程度と日にちがかかることがあります。
それまでの間にさらにピアノが悪い状態にならないために、応急処置をしておくといいです。
まだ雨漏りが続いていたり大雨の際に雨漏りが再発しそうな場合は、ピアノ自体を大きなブルーシートで覆ってしまいましょう。
これでさらに被害を受けることを防げます。
また、すでに濡れてしまった部分については、手の届く範囲の水気はタオルなどでしっかりと拭き取りましょう。(ピアノの弦などの内部は無理に拭き取ろうとすると新たな故障の原因となるのでそのままにしておきます。)
ピアノを乾かしたいと思ってドライヤーなどの熱風を当てることは、ピアノが急激に乾燥しすぎ逆にピアノが傷んでしまうため避けてください。
その代わり、雨漏りの心配の無い時で部屋が湿っていない日にはピアノの鍵盤部分や上のフタを開けて換気をするといいですよ。
<アップライトの上のフタを開けるところ>
上の写真のようにフタを持ち上げて開くことができます。(ふたは非常に重いので手を挟まないよう充分注意してください!)
引き取りまでの応急処置をしっかりしておけば、ピアノの状態が悪くならないだけでなく、買取業者へのピアノの印象もアップするかもしれません。
余裕があればぜひ試してみてくださいね。
<ピアノの買取りで損しないために!>
引っ越しの多い3月末には、ピアノの処分や買取りも多くなるのでこの時期は混み合います!
家のピアノを今このタイミングでという方は、買取業者へすぐにサイトから問い合わせましょう。
このとき必ず複数のところから相見積もりを取ること!
損しないように気をつけて。
グッドラック!— 中の人 @ピアノ買取り便利帳 (@piano_purchase) March 15, 2025